花岡4姉妹の恋愛日記
「ハルちゃん!」


祖母がいた。


祖母は私たちに駆け寄り、ギュッと抱きしめた。


「アキちゃん、ハルちゃん、ふーちゃん、夏凜…」


震えた声で1人1人の名前を呼んだ。


「お父さんの最期、見せてあげられなくて…ごめんね…」


「え?」


祖母の言葉に耳を疑った。


「お父さんはね…ほんの少し前に、天国に行っちゃったんだよ…」


「え…?」


ツー…と涙が頬をつたう。

春香はペタッとその場に座り込み、冬美は状況がよく読み込めていないようだった。


私は夏凜を落としそうになった。
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