友達のままで
「ちょ…あかんって~!ほんま、イヤやって!
持ってる?!持ってるやろ?!!!ババ!!」

「もう いいから はよ引けって~」

「いやぁ~~~もう、イャ~!!」

「ほら!はよ腕出せって!!!シッペやぞ!」

私を囲む全員が、大きく息を吸い 天井に向けた中指と人差し指に息を吹きかける。
その瞳はイキイキと言うに、ふさわしすぎる輝きを放ちながら。



ハァ~~~~

バチーン!!!

「いったぁ~~~~!!!」


あかん、ほんま凹む。

なんで、ウチ こんなトランプ弱いん?!

女相手に手加減なし?!
もう、腕真っ赤!
ミミズ腫れやぁ。。。


ーーー今夜も 無邪気に、罰ゲームを交えつつトランプで遊んでいた。

大人が見たら、こんな時間に、男女が一緒に 煙草を吸いながら 不謹慎にもトランプか!!!と罵倒されるんだろうなぁ。

バカがつくほど単純な遊びなのにーーーー

「次!次は、ページワンにしょ!それなら大丈夫!」

「アホか。何が大丈夫やねん!ちゅーか 俺様に敗北と言う文字はなぁ~い!」

さっきから連勝続きな圭二が言った。

俺様~と言う口振りが、全く似合わない3枚目な男。

「いや!大丈夫やからっ!ほんま、ウチ強いし!」


コンコン

「配るで!配るで!」


コンコン


コンコン


「おい、西本。誰か来たんちゃうかぁ?」
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