ただ、君の隣にいたいだけ。

「真白ちゃん!」



私の姿をみてヒラヒラと手を振る彼氏。



翼-Tsubasa -君。

えっー…と、何村翼だっけ?


忘れた。まぁいいや。


21歳。


バイク大好き。免許取りたてで運転はちょっと危なっかしい。


短髪の爽やか系ボーイだけど、日サロ通いしたその肌とカラシ色の髪が爽やかさを跡形もなく消し去ってる。



「今日7校時だよ」



「えっ悪ぃ…勘違いしてた」


来るの早い。



明らかにシュンと眉を下げる翼君。



「いいよ授業も飽きてたところだから」




「抜けてきたのか?」



「うん」



説教される寸前だったし。


「流石真白ちゃんいいね〜」



エンジンがかかったままのバイクに跨るとすぐにスピードをあげて学校を離れた。
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