散歩道
高橋大輔。
奈美とバカなことしてた奴。


大輔は、小学校の時から一緒の幼なじみ。
クラスは一度も離れたことがないというほどの腐れ縁。
家も近所だし。

高校に入ってもやっぱり同じクラスで。
そんなうちらの中に奈美が入ってきた感じで、いつも三人でバカしてる。


『麻里〜。奈美からちゃんと聞いたかぁ??』

教室へ来た大輔は、真っ先に私にこう言った。

『はっ??何を??』

『何をじゃなくてさ。あっ!!お前照れてんだな??』

『うっせ。死ねバカ』


そんなうちらを見て、奈美は隣でゲラゲラ笑ってる。

『奈美も笑ってんな!!』

『まぁまぁ、麻里ちゃん。そんなに怒らないの』

『お前に言われたないんじゃ〜!!バカ大輔!!』


ここまでくればだいたい分かるだろうけど。
奈美と大輔は、いつもこうして私で遊んで楽しんでる。
私も怒ってはいるけど、もちろん本気じゃないし。
なんだかんだで、こんなコントは楽しい。



『で。麻里はまた孝之君を探していたのかい?』

…大輔。
いきなりきやがったな。


『…』

私は大輔を無視した。
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