妹の恋人[完]
「うわ、メール来たよ!どうしたらいいの?」

電源が切れていた間に受信したメールが何通か届いたようで。

その中には着信履歴も含まれていて、目の前で見せてもらうと、ほとんどが高橋さんからのもの。

一番新しいメールを開いてもらうと、時間からして学校の休み時間に送ってくれたものらしかった。

『先生から怪我をしたと聞きました。お見舞いに行きたいけど、またメールします サトミ』

高橋さん。。。

「おにいちゃん、どうするの?お母さんに電話してもらおうか?」

看護婦さんの話だと、右腕は骨折などはしていないので時間がたてば動かせるようになるはずだと言われた。

今は打ち身からくる筋肉痛のようなもので、痛くて動かせないだけだって。

「学校が終わったら電話ください、って打てるかな?」

自分の携帯電話はまだ持っていないカナコ。

母さんの携帯電話から俺へメールしてくることが時々あったので、メールの作り方はわかるという。

「こんな感じでどう?」

シンプルに、俺の言った言葉だけを表示しているメール画面。

「うん、じゃあ送信してくれる?」

4人部屋だけど部屋には誰もいなくて(一人入院しているけど、検査で部屋を開けている)、今の時間だけならって看護婦さんが特別に携帯電話を使うことを許可してくれた。
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