妹の恋人[完]
実は毎年もらったチョコレートはほとんどカナコに食べられていたんだ、と告白したら、カナコちゃんらしいと笑っていた。
「どうして?」
「だって、チョコレート好きだからって理由じゃないと思うよ」
え、カナコは甘いものが好きだから、いつも俺のチョコレートを喜んで持っていってるんだと思っていたのに。
「違うの?」
高橋さんの言葉が予想外で、どうしてなのか思い浮かばなくて。
「コウヘイ君が好きだからよね、カナコちゃんも」
大好きなおにいちゃんに、知らない人からのチョコレート食べてほしくなかったんだと思うよ。
「プレゼントされたものを無下に捨ててしまうのもどうかと思うけど、でも本音言うと受け取ってほしくないとも思う」
昨日の下駄箱に入っていたチョコレートのことだとすぐに気がついたけど、でもどうしようもなくて。
「ほかのチョコは断ってくれたんでしょう?」
それならいいの。ふふっと笑いながら、ハナちゃんからのチョコレートの最後の一つを口に入れた。
「あ、最後の食べちゃった」
ごめんね?と笑いながら、空になった箱を丁寧に片づけている高橋さん。
俺が他の人からのチョコレートを断ったことを知っているんだろう。
「どうして?」
「だって、チョコレート好きだからって理由じゃないと思うよ」
え、カナコは甘いものが好きだから、いつも俺のチョコレートを喜んで持っていってるんだと思っていたのに。
「違うの?」
高橋さんの言葉が予想外で、どうしてなのか思い浮かばなくて。
「コウヘイ君が好きだからよね、カナコちゃんも」
大好きなおにいちゃんに、知らない人からのチョコレート食べてほしくなかったんだと思うよ。
「プレゼントされたものを無下に捨ててしまうのもどうかと思うけど、でも本音言うと受け取ってほしくないとも思う」
昨日の下駄箱に入っていたチョコレートのことだとすぐに気がついたけど、でもどうしようもなくて。
「ほかのチョコは断ってくれたんでしょう?」
それならいいの。ふふっと笑いながら、ハナちゃんからのチョコレートの最後の一つを口に入れた。
「あ、最後の食べちゃった」
ごめんね?と笑いながら、空になった箱を丁寧に片づけている高橋さん。
俺が他の人からのチョコレートを断ったことを知っているんだろう。