妹の恋人[完]
高橋さんと同じ塾も、以前通っていたというのもあり選択肢に入っていたけど、それだけの理由ではどうしても選びたくなくて。

やるからにはとことんやりたいんだ。絶対に合格したいんだ。

だからこそ、本気で選ばなければ。

帰宅してからもらってきた資料すべてに目を通し、ここかと思ったところを母さんにも見てもらう。

母さんは費用に関してはどこでも大丈夫だから、思った所にすればいいのよと言ってくれた。

明日もう一度見学して、それから決めよう。

通うこと、志望校の合格率などを含めていいなと思ったのはやはり以前通っていた高橋さんとおなじ塾で。

はやりここで落ち着くんだ、なんて自分がなんだかおかしくて笑ってしまった。

カナコの宿題を見ながら自分も宿題をすませる。

あっという間に夕飯の時間で、帰りの遅い父さんはなかなか一緒に夕飯が食べられなくて。

カナコがお風呂に入った後、続けて俺もお風呂に入り、そのまま部屋で勉強をして。

寝る前に、塾帰りであろう高橋さんにメールをして、何度かやり取りをしてそのまま眠りについた。
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