妹の恋人[完]
4年生になって、席が隣になった青木君。

とても明るくてクラスでも人気者だけど、勉強は今一つのようで。

「いつも授業中も面白くてね、先生にすぐ注意されちゃうんだけどー」

どうやらかなりのお調子者のようで。

「授業中は寝てるか笑っているかどちらかでさ。勉強しないんだよね」

あんな男の子初めて!と笑うカナコ。

「カナコは青木君のことが好きなの?」

兄としては・・・もう少し違う子がいいんじゃないかと思うけど、ぐっと我慢して口にはしなかった。

「うん、どうかな。でも、好きってよくわからないけど、青木君みてると楽しいよ」

ハナちゃんは青木君のことが好きってことじゃない?っていうんだけどね、とペットボトルに口をつけながらつぶやいていた。
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