妹の恋人[完]
家でやるより静かだし涼しいし効率もよかったので苦にならなくて。

時々息抜きに高橋さんと駅前のカフェでお茶したりする以外は、高校生らしいことなんて何もなくて。

「おにいちゃん、毎日楽しい?」

水泳の県大会で3位に入賞したカナコはきれいに日焼けしていて。

8月の終わりに全国大会があると言っていた。

「え?どういうこと?」

「だって、18歳だよ、勉強ばかりの高校生活なんて、私夢が壊された感じ」

カナコは高校生活は楽しいものだと思っていたという。

確かに、俺のクラスは受験に対してちょっと異常かも、とも思う。

まあ、志望校が有名国立大学とか全国で名前の知れている有名な大学ばかりの人間ばかりなので仕方がないのかもしれないけど。

「おにいちゃん見ていると、高校生ってすごくつまらなく見える」
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