妹の恋人[完]
高校を卒業してからの日課として、毎朝起きて1時間ほど走っている。

4月までとにかく時間があるので、体を鈍らせないようにという思いと、体を動かすことのできる充実感とに浸れてとてもいい。

早起きして帰宅するころにちょうどカナコが起きてきて。

一緒に朝ごはんを食べ、カナコが出て行く時間までゆっくり過ごすことができた。

その後は図書館へ行ったり、高校の時のクラスメイトと街中をぶらついたり。

引越しの手伝いをしたかったけど、恥ずかしいと言われて断られてしまったので、高橋さんに会う時間もほとんどなく。

夕方のバイトまでの時間を自分なりに充実して過ごすことが出来ていた。

土曜日。

高橋さんが一人暮らしの家へ引っ越しをする日。

といっても、大学が始まるのは4月からで、実際にそこで生活を始めるまではまだ半月以上あって。

時々あちらへ行って準備をしては基本は実家で過ごすらしい。
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