妹の恋人[完]
マンションについておじさんに挨拶をする。

「サトミちゃん、彼氏かい?」

もう名前も覚えられていた高橋さんが、ほんのり頬を染めながら、おじさんに俺を紹介してくれた。

なんだか俺も照れくさかったけど、こういうのも悪くないななんて思ったりして。

しばらくおじさんと世間話をして、3階にある高橋さんの部屋へ。

「ようこそ」

なんて玄関を開けて中へ入れてくれる。

飾りっけのない、シンプルな部屋。

それでも女の子の部屋なんだと思わせる小さな小物などがおしゃれに飾ってあって、ほっと落ち着けるへやになっていた。

「なにもないでしょう?」

家の中をざっと案内してくれる。

玄関を入ってすぐに小さなキッチンとダイニングスペースがあり、その横にお風呂場があった。

扉を開けると決して広くはないけどソファやテレビの置いてあるリビングと、さらに奥に小さな寝室があって。
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