妹の恋人[完]
「相変わらず元気だね」

「そうね」

しばらく待っていると席に案内されて。

俺はハンバーグのセットを、高橋さんはオムライスを注文した。

タクミ達の席とは少し離れたところで、間にいくつかある仕切りでお互いの顔も確認できないくらいの距離。

賑やかな店の中では、前に座る高橋さんの声は聞こえるけど、周りの席の話し声は聞き取ることができなくてちょっとした二人だけの空間ができていた。

今日見て回ったお店の話などをしながら注文の品を待っていると、俺の携帯がメールの受信を知らせて。

なんとなく携帯を開くと、バイト先の先輩からだった。

今日はバイト先が定休日のため、休みの日に珍しいなと思いつつもメールを開く。

『明日バイトの前に遊ばないか?』

珍しいなと思いつつ、明日はとくに予定がないのでOKの返事を簡潔に送った。

「お友達?」
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