妹の恋人[完]
すぐに返信している俺に向って、首をかしげながら問いかけてきた高橋さん。

「ああ、バイトの先輩。明日バイト入る前に遊ぼうって」

店員が二人の注文したものを順番に持ってきて、二人でいただきますと食べ始めた。

「もう仲良くなったの?いいね、楽しそう」

オムライスについていたスープを飲みながら高橋さんが笑っていた。

「皆いい人ばかりだからよかったよ」

それからはバイト先の先輩のことや、仕事内容のことなどで盛り上がって。

「私も余裕があったらアルバイトしてみたいけど、どうなのかなー」

医学部に入学する高橋さんは、やはり勉強が大変になるんだろうか。

同じ高校から高橋さんの行く大学の医学部へ行く人はほかにいなくて、同じ医学部でも地方の大学へ進学する人が何人かいたらしい。

卒業生に何人か医学部の学生がいるらしいけど。

初めての一人暮らしにしらない人ばかりの大学。

とても心細いんじゃないだろうか。
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