妹の恋人[完]
「いつでも電話してきていいから」

「うん、ありがとうね!」

食事も終わり、そろそろ帰ろうかと席を立った時。

同じように会計へ歩いて行くタクミ達と一緒になった。

「サトミちゃんも帰るの?」

「うん、タクミ明日も学校でしょう?」

「いや、もうすぐ春休みだからね、明日は休み」

なんだか意味のわからないことを言っているけど、さぼりってことだろうか?

勉強ばかりでまじめに学校へ通っていた俺からは理解できないその言葉に、なんだかちょっと驚いてしまって。

「もう、そんなことばかりしていて、卒業できなくても知らないからね!」

「あはは、俺成績だけはいいからね!ちゃんと来年は2年生だよ!」

大丈夫!と胸を張っているけど、周りの友達はそんなタクミを見て笑っているだけだった。
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