妹の恋人[完]
「そうそう!俺AAだからね!一番なの!」

すごくね?と肩を震わせて笑う姿がなんだか憎めなくて、ああ、いいかもって思えた。

近くのファミレスに入り、3人でお茶をしながら盛り上がった。

アツシと先輩は同じ高校に通っていて、二人ともサッカー部で仲が良かったらしい。

バイト先で知り合った俺と苗字が同じでさらに同じ大学ということで、先輩がどうしても紹介したかったんだという。

話を聞いたアツシも乗り気で、今日が実現したらしい。

話をすればするほど、人懐っこいアツシの人柄にひかれて、ファミレスを後にするときにはすっかり打ち解けていた。

「俺が思ったとおり、お前らは絶対合うと思っていたよ」

俺と敦の肩を掴み、大きく笑う先輩はすごくうれしそうで。

俺も新しくできた友人とアドレスや番号を交換したりして、新学期に会うことを約束した。
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