妹の恋人[完]
携帯を開くと着信はアツシからで。

珍しいなと思いつつもかけなおすとワンコールでアツシが電話に出た。

『おー。わるいなー。今、家?』

何やら賑やかな所に居るようで、後ろでアツシの名前を叫んでいるやつもいる。

『コウヘイ今から駅前まで出てこない?』

時計を見るとすでに12時を回っていて。

明日も朝から授業があるのでそろそろ寝たいと思っていたのに。

「駅前にいるの?」

こんな時間に何をしてるんだ?と問いかけると、どうやらそこはカラオケだったらしくて。

サークルのメンバーとカラオケで盛り上がり、朝までコースにしたとかなんとか。

俺の家も近いし、メンバーに紹介もしたいとかで電話をくれたらしい。

「あー、悪いけど今日はやめとくよ。明日は夜バイトも入っているし」
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