妹の恋人[完]
クラスで話をする友達の中にも、さまざまなサークルなどに参加している人がいて、話を聞くととても楽しそうだなと思うけど。

これといって興味をひくものがあるわけでもないし。

なんだかこう考えると、俺ってすごく暗いんじゃないだろうか!?

午前の講義が終わりお昼を食べに食堂へ行くと、今日はやけに混雑していて。

母さんが時々お弁当を作ってくれるけど今日はなかったので定食を食べる予定だった。

「えー、もう売り切れなの!?」

そんなに遅く来たつもりはなかったんだけど、いつも人気のある定食は早くも売り切れと言われてしまった。

安いしボリュームもあるので常に人気があるんだけど。

同じように定食狙いで一緒に来ていたアツシは激しく落ち込み、肩をがっくり落としてしまっている。

「あー、コウヘイ、どうする?」

「んー。ないのは仕方ないよなぁ。ラーメンでも食べるかな」

食堂のメニューをざっとみて、ラーメンセットを注文する。

アツシも同じように適当に注文し、あいている席を探して二人で座った。

「浅野くーん」
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