妹の恋人[完]
「じゃあ、浅野君はアツシ君って呼ぶよ。コウヘイ君って呼んでもいい？」

いつの間にかおれの隣に座り、手に持っていた缶コーヒーを飲んでいる彼女にびっくりしつつも、まあこんなもんだろうかと残りのラーメンを食べた。

カヨと名乗る彼女は同じ1年だけど選択科目がかなり違うらしく、同じ講義になることはほとんどないようで。

アツシともサークル以外で一緒になることはほとんどないという。

「コウヘイ君も一緒にサッカーやらない？」

食後のコーヒーを飲みながらサークルの話を聞いていたら、カヨちゃんに誘われてしまった。

「あー、俺ちょっと怪我していて、運動はできないんだ」

アツシにも事故のことはほとんど話しておらず、ただ昔怪我をしてバスケットをあきらめたという話しかしていなかった。

「そうなの？そんな風に見えないからわからなかったよ」

もし運動できるようになったらぜひ！と言ってくれたけど、サッカーはどうかな。
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