妹の恋人[完]
まだ帰宅していない父さんの帰りを待ってから眠るであろう母さんは、朝俺がジョギングから戻ってくる時間には起きていて朝食を用意していてくれている。

いったいいつ寝ているんだ?と心配になるほど。

母さんいわく、お昼寝しているから大丈夫だとか。

でも、もう若くないんだし。

かといって料理ができるのかと言われると・・・トーストくらいは焼けるか?

今まで母さんに頼り切って生きてきたことを実感する。

少しは家事もできるようになっておかないと、男として情けないような気がしてきた。

部屋へ戻り、鞄の中に入れたままになっていた携帯電話を取り出す。

そういえば高橋さんにメールを送ったっけ。

携帯電話を開いて確認するけど、メールも受信していなければ着信の形跡もなくて。
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