妹の恋人[完]

「そっか、大学生も大変だね」

わ、もうこんな時間！残りをあわてて口に入れ、ごちそうさま！と食器を片づけているカナコ。

俺もあわてて食べ終え、カナコの分まで食器を洗ってからシャワーを浴びるために風呂場へ行くと、カナコが歯磨きをしていた。

「ふぅ、じゃあおにいちゃん、行ってきます！」

きれいに顔を洗ってからぱたぱたとあわただしく出て行くカナコを玄関まで見送り、ささっとシャワーを浴びてから俺も大学へ行く準備をする。

「行ってきます」


いつものように朝から講義を受けて夕方にはバイトへ行く。

今日は何も考えたくなくて、いつもよりも真剣にノートを取ったりして。

帰り際にアツシに何かあったのか？と心配され、彼女と別れたことだけを伝えた。

深く追及されなかったのでそのまま別れたけど電車に揺られていたらメールが入ってきて。

「明日バイト休みだろ？合コンだから予定空けておくように！」なんて書いてあった。