妹の恋人[完]
翌日も、高橋さんから連絡があるはずもなく。

いつもはバスで向かう駅までの道を、自転車で行ってみることにした。

「行ってきます!」

いつもより少し早く家を出る。

バスで15分の距離を自転車で走る。

思ったよりも近くて、自転車で25分くらいで着いてしまった。

「明日からも自転車にしようかな」

そうすれば、高橋さんの家の前を通ってバス停まで歩かなくて済む。

頭の中すべてそんなことばかりで俺は大丈夫か?

いつも聞いている音楽すら聞く気になれず、電車に揺られながら外の景色を見ている。

朝は賑やかな電車の中。

音楽が洩れていたり、女子高生が楽しそうに笑っていたり。

そんなことを考えながら最寄駅に着いて大学へと向かった。
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