妹の恋人[完]
あっという間に終わり、まずは食堂で待ち合わせをすることになっているらしくて。

「え、皆同じ大学なの?」

「そうそう、学部はそれぞれなんだけどなー」

アツシと一緒に食堂へ向かいながら、今日のメンバーのことや予約してあるお店のことなどを聞いていた。
 
「年も同じだし、無理に彼女作ろうとか考えずに楽しめばいいよ」

まあ、昨日の今日で彼女を作ろうとはさすがに思わないけど。

昨日別れたばかりで合コンなんて、ひどい男って思われないだろうか?

出会いは求めていないけど、でも。

「合コンっていうか、単なる飲み会だろ?」

まあ、そうなんだけど・・・。

「お前さー、コウヘイ深く考えすぎ!人生もっと楽しめ!」

ばちん!と音がするくらい思いっきり背中を叩かれ、涙目になりながらもアツシの優しい気持ちがうれしくて。
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