妹の恋人[完]
それから明け方まで皆で飲んで騒いで。

俺はいつの間にかソファを背もたれにして寝てしまっていたようで。

ふっと気がつくと、タオルケットが肩からかけられていて。

同じように、部屋の中あちこちで皆がそれぞれ机にもたれていたり、ソファを完全にベッド状態で占領して寝ていたり。

でも、よく見れば皆の肩にはそれぞれタオルケットがかけたれていて。

エアコンもやさしい風の設定になっていて、気持ちよく目が覚めた。

変な格好で寝ていたのか、ちょっと背中が痛い。

大きく伸びをして自分に掛けられていたタオルケットをきれいにたたむと、お水を飲もうとキッチンへ向かった。

「あ、おはよー。目が覚めた?」

いつから起きていたのだろうか。

夕べの食べ散らかしを片付けていたカヨちゃんは、夕べ見た服装とは違ってラフな格好に変わっていた。

「おはよう、いつ起きたの?」

カウンターの上にはきれいに洗われた食器が並んでいて。

「んー、あまりよく眠れなくてねー。あ、コーヒー飲む?」
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