妹の恋人[完]
「え・・・コウヘイ君、調子悪いの?」
俯き気味にそんなことを言うカヨちゃんにびっくりしつつも、お互い赤い顔をして視線をそらしているのもなんだかおかしくて。
「いや、どこも悪くないよ」
自分で言った言葉なのに、こらえきれずに声を出して笑ってしまった。
「え、どうして笑うの?」
顔をあげたカヨちゃんの目には今にもあふれそうな涙が溜まっていて。
びっくりして思わずカヨちゃんの頬に手を伸ばしてしまう。
そっと目いじりに溢れかけた涙を指で拭うと、カヨちゃんの顔はますます赤くなって。
「こ、コウヘイ君、ここ、食堂だし・・・」
あわてて俺の手から離れて、周りをきょろきょろ見ていた。
「食堂じゃなかったら、抱きしめていたけど」
自分でもびっくりするような言葉がスラスラ出てきて。
両手で自分の頬を包み、真っ赤なまま俯いてしまったカヨちゃんがかわいくて。
テーブルに肘をついて顔を支え、向かいに座るカヨちゃんの頭をそっとなでた。
「カヨちゃん、今度俺とデートして」
ずっと気になっていた存在だったけど。
今まで二人きりで過ごしたことなんて、夏休みのあの瞬間しかなくて。
俯き気味にそんなことを言うカヨちゃんにびっくりしつつも、お互い赤い顔をして視線をそらしているのもなんだかおかしくて。
「いや、どこも悪くないよ」
自分で言った言葉なのに、こらえきれずに声を出して笑ってしまった。
「え、どうして笑うの?」
顔をあげたカヨちゃんの目には今にもあふれそうな涙が溜まっていて。
びっくりして思わずカヨちゃんの頬に手を伸ばしてしまう。
そっと目いじりに溢れかけた涙を指で拭うと、カヨちゃんの顔はますます赤くなって。
「こ、コウヘイ君、ここ、食堂だし・・・」
あわてて俺の手から離れて、周りをきょろきょろ見ていた。
「食堂じゃなかったら、抱きしめていたけど」
自分でもびっくりするような言葉がスラスラ出てきて。
両手で自分の頬を包み、真っ赤なまま俯いてしまったカヨちゃんがかわいくて。
テーブルに肘をついて顔を支え、向かいに座るカヨちゃんの頭をそっとなでた。
「カヨちゃん、今度俺とデートして」
ずっと気になっていた存在だったけど。
今まで二人きりで過ごしたことなんて、夏休みのあの瞬間しかなくて。