妹の恋人[完]
家へ帰るともうすぐ日付が変わるというのにカナコが起きていて。

「まだ起きていたの?」

びっくりする俺に眠そうな目をこすりながら笑っているカナコ。

「おにいちゃんにおいしかったよって言いたくて。あと、お仕事しているのすごいね。かっこよかった!」

隣に座った俺の腕にぎゅーっとしがみついてきたカナコ。

頭をなでてあげると、うれしそうに目を閉じていた。

「おーい、寝るなよ?」

「うー眠いー」

そんなに眠いのに起きて待っていてくれたなんて。

なんだか申し訳なくて、そのまま抱きかかえてカナコの部屋へ連れて行った。

「おやすみ」

布団をかけてそっと頭をなでてから部屋の電気を消すころには、もう寝息が聞こえていて。

音をたてないようにそっと扉をしめた。

「カナコもう寝た?」

リビングへ戻ると食事を温めなおしてくれた母さんがキッチンで呼んでくれて。
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