妹の恋人[完]
起こすのもかわいそうなので一人で走ってきた。

家へ帰りシャワーを浴び終わるとカナコが起きていて。

「おにいちゃん、起こしてよね!」

なんて文句を言っていたけど、その顔はまだ寝むそうで。

「今夜は早く寝るといいよ。そしたら明日また一緒に走ろう」

父さんも一緒に、家族そろっての朝食。

色んな話をしながら朝の短い時間は過ぎて行って。

あわてて飛びだすカナコを見送り、少ししてから父さんと一緒に家を出た。

同じバスで駅まで向かい、改札で別れた後、電車を待つホームからカヨちゃんに今から電車に乗ることをメールする。

すぐに返信されたメールには、マンションの前で待っていると書いてあって。

電車に乗り込み、目的の駅まで早く着かないかと外を眺めていた。
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