妹の恋人[完]
笑いながら俺とつないだ手を大きく振るカヨちゃん。

「じゃーねぇー、ピアスが欲しいなー」

自分の耳たぶを見せ、新しいのが欲しい!とアピール。

そんな行動がかわいくて、彼女がいつも行くという雑貨屋さんへと向かった。



店内はクリスマス一色で。

色とりどりに飾られた商品を見ながら、アクセサリー売り場で足を止めた。

いろんな種類がある中、俺の目に留まったのは可愛らしいハートのピアス。

手にしてみると、ちょっとカヨちゃんには可愛らしすぎたかな?

「わ、かわいいねそれ」

俺の手元を見て、ゆらゆらと揺れている小さなハートを指先で揺らしている。

「ゴールドだけど、ちょっとピンクだよね。かわいい」

俺の手からそれをとり、自分の耳元へ当ててみるカヨちゃん。

可愛らししぎるかと思ったけど、そんなこともなくて。

「どう?」

うれしそうに俺を見ながら感想を求められて。

「うん、いいかも」

素直に答えると、これにする!とはしゃいでいた。
< 384 / 587 >

この作品をシェア

pagetop