妹の恋人[完]

中学生。

カナコとそんなに変わらない3年生だけど、中には大人びた子もいたりして。

将来、教員を目指している俺としては、この子たちを生徒としてしっかり育ててみたいと思う。

次の授業が始まるということで、一旦教室を出て職員室へ行き、長谷川先生と授業の進め方などを話し合って。

授業で使う資料などを受け取り、明日は今来ている先生にサポートしてもらいながら授業をすることになった。

順調にいけば、来週からでも一人で授業を受け持つことになるらしく。

夏休みに入れば、夏季講習で昼間も授業が始まるとかで、しばらく忙しくなりそうだった。

臨時できている先生も、夏休みの間は残ってくれるとのことだけど、昼間は本職（よくわからないけど、サラリーマンらしい）があるらしく、夜間の授業しか来れないとのこと。

なので、夏休み中の昼間の授業は俺が受け持つことになりそうだった。


あっという間に夏休みになり。

夏季講習も始まり、焼き肉屋のバイトは夜だけにし、昼間は平日はほぼ毎日塾へと通うことになった。

授業は予想以上に大変で、毎日家でも翌日の予習や計画などを練って、とにかく遊ぶ暇もなくて。

外は暑いけど、一番暑い時間はエアコンの効いた部屋で勉強だったので、なんだかあまり夏らしくもなく。

もともと運動が好きな俺にしては、かなりインドアな夏を過ごしていた。