妹の恋人[完]
塾が終わってからいつもよりも早めに帰宅し、まだ起きていたカナコの勉強を少しだけみてやってからいつもよりも早く寝ることができた。

翌朝起きると、激しい頭痛で。

何とかリビングまで行き、母さんに薬を出してもらう。

「熱は?あら、ちょっと熱いんじゃない?はい、体温計!」

俺のおでこを触り、薬とともに体温計を持ってきてくれた。

確かに、夕べよりも体がだるい。

素直に体温計を脇に挟み、熱を計ってみると38度・・・。

「あらあら。今日はおとなしく寝ているのね。後で病院連れて行ってあげるから」

食欲はあるので、すぐに治るとは思うんだけど・・・。

軽めに朝食をとり、薬を飲んでから素直に寝ることにした。

「コウヘイが熱を出すなんて、いつ以来かしらね?」

風邪らしい風邪をもう何年もひいていなかったんだと思う。

発熱もいつが最後かわからないくらいで、とにかくだるい。

ベッドで布団にくるまっていたけど、背中や関節が痛くて何度も目がさめてしまう。

これ、熱が上がっているんじゃないだろうか・・・。
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