妹の恋人[完]
「おにいちゃん、痩せたんじゃない?」

熱の高い間はなかなか食欲がわかなくて、お粥などの軽いものしか食べておらず。

確かに、体が軽くなったような気がする。

熱が下がってから、父さんにバイトを一つに絞るように怒られ。

お金を稼ぐことが目的ではなかったのもあって、焼き肉屋のバイトを辞めることにした。

塾は、自分にとっても刺激が多く、教員になりたいという夢を実現できるような気がしてどうしても辞めたくなく。

焼き肉屋は、店長はじめバイト仲間から引きとめられてとてもうれしかったし、今まで頑張ってきたのもあってとても辛かった。

体力もすっかり元に戻り、朝走るのも再開してからは風邪で落ちた体重も元に戻って。

大学ではバスケット仲間と一緒にいる時間が増えて、毎日楽しく過ごしていた。

塾の方も、受験目指して頑張っている生徒達と、自分の受験を思い出しながら一緒に頑張って。

以前、がむしゃらに働いていた頃を思うと、毎日を楽しむことができていた。

秋が過ぎて、クリスマスも近くなった頃。

バスケット仲間の女の子から告白された。
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