妹の恋人[完]
「浅野君が好きなの」

いつものように、朝、バスケットコートでひと汗かいたあとで。

それも、皆がいるところでの突然の告白で、正直かなり驚いてしまった。

それでも、周りにいた仲間は驚いていなくて。

あとから聞いた話だと、皆その子が俺のことを好きだということを知っていて、応援していたらしい。

そう言われてみれば、最近彼女と一緒になることが多かったような気がする。

でも、特定の女の子をそう言う目で見ていなかった俺は、どうしたらいいのか困ってしまって。

正直に今は好きな子もいないし、彼女を作る気もないと伝えた。

「じゃあ、友達でいいから、これからもそばにいたい」

そんな彼女の気持ちまで断ることもできなくて。

結局、今まで通り皆で一緒にいることに。

それから、知らない女の子に告白されたりと、今までにないくらい短期間で好きだと言われて。

正直、どうして急にこんなに告白されるのかわからなかったけど、知らないこと気軽に付き合うことができるわけもなく。

申し訳ないと思いながらも断り続けていた。
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