妹の恋人[完]
学校の授業ほどではないけど、それなりに主要教科はできていると思う。
3学期になってからは、自習室だけではなくて塾の授業にも出るようになって。
理解できないところは翌日早くからやってきて自分で教科書を開いたりして、努力していた。
「あのさ、せんせー。俺4月から学校行こうかと思って」
「そうなのか?」
こういうとき、どうやって声をかけてあげればいいんだろうか。
がんばれと言うべき?でもプレッシャーになったら?
なんだかすごく難しい。
「あのさ、せんせーの授業受けたら、学校行きたいなって思って」
今日、お母さんと一緒に休んでいる学校へ行ってきたんだという。
担任の先生と、4月からのことについて話をしてきたと言っていた。
「毎日いけるかわかんないけど、俺がんばるよ。高校行きたいし」
彼の口から聞こえた頑張るという言葉が、なんだか嬉しくて。
俺の授業を受けて、何かが変わったなんて、信じられないけど。
でも、目の前にいる彼の目は真剣で。
「お前なら大丈夫だよ。でも、たまには俺にも会いに来てくれよ」
「はは。塾は止めないから、せんせーよろしくね!」
まだ寒いけど、もうすぐそこまで来ている春。
彼の心のなかにも、桜が咲くに違いない。
3学期になってからは、自習室だけではなくて塾の授業にも出るようになって。
理解できないところは翌日早くからやってきて自分で教科書を開いたりして、努力していた。
「あのさ、せんせー。俺4月から学校行こうかと思って」
「そうなのか?」
こういうとき、どうやって声をかけてあげればいいんだろうか。
がんばれと言うべき?でもプレッシャーになったら?
なんだかすごく難しい。
「あのさ、せんせーの授業受けたら、学校行きたいなって思って」
今日、お母さんと一緒に休んでいる学校へ行ってきたんだという。
担任の先生と、4月からのことについて話をしてきたと言っていた。
「毎日いけるかわかんないけど、俺がんばるよ。高校行きたいし」
彼の口から聞こえた頑張るという言葉が、なんだか嬉しくて。
俺の授業を受けて、何かが変わったなんて、信じられないけど。
でも、目の前にいる彼の目は真剣で。
「お前なら大丈夫だよ。でも、たまには俺にも会いに来てくれよ」
「はは。塾は止めないから、せんせーよろしくね!」
まだ寒いけど、もうすぐそこまで来ている春。
彼の心のなかにも、桜が咲くに違いない。