妹の恋人[完]
年が明け、新学期が始まった頃。

塾も受験ムードで、皆の顔つきも変わりつつあって。

俺の就職活動は進むこともないままだった。


今年の冬はとても寒くて。

受験も、皆が力を出し切ることができたようで、皆の桜は満開になってくれたようだった。

俺は相変わらずで、皆の笑顔に感動したりして。

でも、自分自身の就職活動は先が見えないままだった。



「コウヘイ君でも、落ち込んだりするんだねー」

中野君の紹介で知り合った、外資系企業に勤める女性がいて。

忘れたころに連絡してきては、美味しいお酒を飲みにつれて行ってくれた。

「ええ、俺でも落ち込みます」

何とか面接まで漕ぎ告げた企業があって。

手ごたえがあったかと思ったのに、結果はだめで。

何も決まらないまま、大学4年生になっていた。
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