妹の恋人[完]
電話を切ってから、コンビニでお茶を買ってしばらくコンビニの前に座り込んで話をしていた。

塾のこととか、これからの学校生活とか。

家から学校までは歩いて40分くらい。

だから、自転車で通おうかと思う、という俺に対して、高橋さんはバスを考えていると教えてくれた。

高橋さんの家の近くの通りからバスが出ているらしく、バスだと15分ほどで着くらしい。

俺の家からだと、バスに乗るためには高橋さんの家の前を通ってバス停へ行くことになる。

俺の家から高橋さんの家までは歩いて15分くらいの距離なのでバスに乗っている時間を考えると自転車で行ったほうが早く着くことがわかった。

「じゃあ、一緒に通学は無理ね」

さみしそうに笑う高橋さん。

入学したらバスケットを始めるつもりの俺は、朝練があると家を早く出ることになるのでどちらにしても一緒に行くのは無理っぽい。

「朝練のない、雨の日は俺もバスかな~」

歩いて行くよりは近いと思うし。そしたら一緒に行けるかな?

これから始まる学校生活を想像すると、なんだか嬉しくて。

高橋さんと同じクラスになれるかな?

バスケット部はどれくらいのレベルなんだろう?

わくわくしながら家へと帰った。
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