妹の恋人[完]
土日は休みなので、近くの人は実家へ帰ったり自宅へ戻ったり自由だったので、俺も最初の週末は自宅へ戻ることにしていて。

河合も、自宅へ戻るというので一緒に駅まで向かって別れた。

久しぶりに帰宅すると、昔のようにカナコが玄関まで迎えに来てくれていて。

「おにいちゃんお帰り!」

まだ靴も脱いでいない俺に、思いっきり抱きついてきた。

「ただいま」

荷物を持っていた俺は、そっと玄関に鞄を置いて。

題きついたままはなれないカナコをそのままに、靴を脱いでリビングへ行くと、そこには母さんがいて。

「あらあら、カナコったら高校生にもなってそれじゃあねぇ」

久しぶりに会った母さんは、いつもと変わらなくて。

「おかえりなさい、コウヘイ」

笑顔で迎えてくれて、なんだか安心してしまった。

「ただいま、母さん」

ちょっと照れくさいけど。

でも、家に母さんがいるのは、こんなに安心できることなんだって初めて気がついて。

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