妹の恋人[完]
冷蔵庫から水を取り出し、飲んでからカナコに話しかけると、DVDを片付けながらストーリーを説明してくれて。

「なかなかおもしろかったよ!おにいちゃんも見る?」

「いや、いいよ。またの機会で」

少し話をしてから、睡魔に勝てずに着替えてすぐに寝てしまった。

翌朝、いつものように起きてカナコと二人で走り、ひと汗かいて。

「水泳部がね、毎日走ってばかり!でも1年生の中では私が一番持久力あるよ!」

こうして一緒に走っていることが、カナコにとってはプラスになっているようで。

俺も、走ることで体の調子がいいような気がする。

就職して、体力的に走り続けることができるか心配だったけど、よほどのことがない限り毎日続けることができていた。

「体力だけは誰にも負けないからなぁ」

「体力だけってどういう意味!?」

ずっと水泳を続けているのもあってか、なかなか病気にかからないカナコ。

基本的にいつも元気だ。

土曜日か日曜日に一週間分の買い物をすることに決めていて。

今日は天気がいいので、少しドライブがてら遠くのショッピングセンターまで行くことにした。
< 582 / 587 >

この作品をシェア

pagetop