妹の恋人[完]
え、どうして柔道部で有名???

言われていることが分からなくて、疑問に思っていたら、また豪快に笑われてしまった。

「すげー頭いいくせに、スポーツも出来てイケメンだったら女子がほっとかないだろ!」

お前すげーな!と力いっぱい肩を叩かれ、本気で痛いんだけど。

「女子バスでファンクラブあったらしいぜ?」

知らなかったの?なんて言われても、初めて聞いた話で。

学校の中では俺なんかよりもモテる人はたくさんいたし、そんなに女の子にきゃーきゃー言われた覚えもない。

まあ、告白されたことは人よりもちょっと多いのかも、とは思っていたけど。

だからってファンクラブって!ありえないでしょう!

「そんな話は初めて聞いたから、何かの間違いじゃない?」

本気でそう思ったのに、相沢君には謙遜していると思われたようで。

「またまたぁ~!そういう鼻に掛けないところがいいんだろうなぁ」

しみじみと言われても・・・本当なんだろうか。

そうこうしているうちに担任の先生がやってきて。

クラス全体で簡単な自己紹介なんてして。

いろんな中学から集まった、新しい仲間。

皆明るくて、とても楽しそうなクラスでほっとした。
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