妹の恋人[完]
渡り廊下の壁にもたれかかりながら、俺の顔を見てくる高橋さん。
俺よりも視線が下だから、少し見上げるような角度で、ちょっとどきっとしてしまう。
「うん、あ、高橋ワタルと従姉弟なんだって?」
「そうなの。父親同士が兄弟でね、よく家へもきたりするのよ」
ワタルから聞いたの?なんて、高橋ワタルのことを呼び捨てで呼ぶ高橋さん。
従姉弟だし、小さいころから一緒にいたんだから仕方ないよな。
自分にそう言い聞かせつつも、ちょっと悔しいと思うもは普通のこと?
「・・・仲がいいんだね」
つい、意地悪な言い方になってしまった。
こんなこと言うつもりなかったのに。
「浅野君・・・」
高橋さんが少しだけ悲しそうな顔をするから、思わず視線をそらせてしまった。
「ごめんね、そんなつもりじゃなかったんだけど・・・」
いじわる言うつもりじゃなかったんだ。どうしたらいいのかわからず、俯いてしまう俺。
なんだかすごく情けない気分になってきてしまった。
せっかく会いたいと思ったから昼休みに会いに来たのに、これじゃあ意味がない。
「そうだ、浅野君、携帯持ってる?」
スカートのポケットから、可愛らしいピンクの携帯を取り出した高橋さん。
「アドレス、教えて!」
いいでしょう?と俺のほうへ携帯を差し出してくる。赤外線通信をしてほしいって意味らしい。
慣れない手つきで自分の携帯を操作し、お互い番号とアドレスを交換した。
「うれしい」
メールするね!携帯を握りしめてうれしそうに笑う高橋さん。
「俺も、メールするよ」
メールなんて慣れていないけど、電話よりも気軽でいいのかもしれないって初めて思った。
お昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響き、あわててそれぞれ教室へ戻った。
俺よりも視線が下だから、少し見上げるような角度で、ちょっとどきっとしてしまう。
「うん、あ、高橋ワタルと従姉弟なんだって?」
「そうなの。父親同士が兄弟でね、よく家へもきたりするのよ」
ワタルから聞いたの?なんて、高橋ワタルのことを呼び捨てで呼ぶ高橋さん。
従姉弟だし、小さいころから一緒にいたんだから仕方ないよな。
自分にそう言い聞かせつつも、ちょっと悔しいと思うもは普通のこと?
「・・・仲がいいんだね」
つい、意地悪な言い方になってしまった。
こんなこと言うつもりなかったのに。
「浅野君・・・」
高橋さんが少しだけ悲しそうな顔をするから、思わず視線をそらせてしまった。
「ごめんね、そんなつもりじゃなかったんだけど・・・」
いじわる言うつもりじゃなかったんだ。どうしたらいいのかわからず、俯いてしまう俺。
なんだかすごく情けない気分になってきてしまった。
せっかく会いたいと思ったから昼休みに会いに来たのに、これじゃあ意味がない。
「そうだ、浅野君、携帯持ってる?」
スカートのポケットから、可愛らしいピンクの携帯を取り出した高橋さん。
「アドレス、教えて!」
いいでしょう?と俺のほうへ携帯を差し出してくる。赤外線通信をしてほしいって意味らしい。
慣れない手つきで自分の携帯を操作し、お互い番号とアドレスを交換した。
「うれしい」
メールするね!携帯を握りしめてうれしそうに笑う高橋さん。
「俺も、メールするよ」
メールなんて慣れていないけど、電話よりも気軽でいいのかもしれないって初めて思った。
お昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響き、あわててそれぞれ教室へ戻った。