妹の恋人[完]
部活も終わり家へ帰ると、待ちくたびれたカナコがソファで眠っていて。

平日は朝位しか顔を合わせることができなくなっていたので、なんだか久しぶりにカナコの顔を見るような気分になってしまう。

朝も朝連があるから、俺が家を出るころにご飯を食べ始めるカナコ。

土曜日も部活で出かける俺とは、土曜日の夜と日曜日くらいしか一緒にいられなかった。

「母さん、カナコいつから寝てるの?」

「30分くらい前かしら?起こして部屋で寝るように言ってくれる?コウヘイが帰るまで寝ない!って頑張っていたんだけどね」

「いいよ、俺が抱っこして連れて行くから」

ソファで寝ているカナコをそっと抱きあげ、起こさないように階段を昇る。

カナコの部屋のベッドへ寝かせると、寝がえりをうちながらうっすらと目を開けた。

「おにいちゃん・・・?おかえりー」

「ごめんな、起こしちゃった?」

目をこすりながら上半身を起こしたカナコの横に座ると、カナコがぎゅーっと抱きついてきた。
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