Melty Smile~あなたなんか好きにならない~
わずかにドキリとして、肩が震えた。
御堂さんの知らなかった一面を覗いてしまったあのとき。確かに私の中で、彼の存在が変化したんだ。
『女好きのチャラチャラした軽い男』から『責任を背負う立派な男性』に。
御堂さんが突然瞳を細くして見つめてきたから、思わず目を逸らしてしまった。
あのとき、私が送った笑みの理由を求められている気がする。
「……あのとき初めて、あなたのことを心の底から尊敬したんです」
会社社長として、自らの責任を全うしようとする彼の覚悟に。
徹夜も厭わず、常に上を目指し続ける彼の誠実さに。
なびく髪を押さえて笑顔を見せると、御堂さんもフッと口もとを緩めた。
「昨日も今日も俺のそばで手伝ってくれるのは、『商品開発部』のみんなを手伝うのと同じ理由? それとも別の理由があるの?」
「私はただ――」
少しでも役に立ちたかった、笑顔を見て安心したかった。
他の誰かに手を差し伸べるときとは違う、『彼』だからこそ力になりたい――けれどそんな恥ずかしいこと、口が避けても言えない。
「――心配だったので……御堂さん、いつも強がって無茶ばかりするから……それに怪我させたのは私だし……それから……」
わたわたと弁解を始めたのを見て、御堂さんはクスリと噴き出すように笑って眉を下げた。
「……素直に、俺に会いたかったとは言ってくれないの?」
心の内を見透すような目をされて、かぁっと頬が熱くなる。
私の本音、バレてる?
御堂さんの知らなかった一面を覗いてしまったあのとき。確かに私の中で、彼の存在が変化したんだ。
『女好きのチャラチャラした軽い男』から『責任を背負う立派な男性』に。
御堂さんが突然瞳を細くして見つめてきたから、思わず目を逸らしてしまった。
あのとき、私が送った笑みの理由を求められている気がする。
「……あのとき初めて、あなたのことを心の底から尊敬したんです」
会社社長として、自らの責任を全うしようとする彼の覚悟に。
徹夜も厭わず、常に上を目指し続ける彼の誠実さに。
なびく髪を押さえて笑顔を見せると、御堂さんもフッと口もとを緩めた。
「昨日も今日も俺のそばで手伝ってくれるのは、『商品開発部』のみんなを手伝うのと同じ理由? それとも別の理由があるの?」
「私はただ――」
少しでも役に立ちたかった、笑顔を見て安心したかった。
他の誰かに手を差し伸べるときとは違う、『彼』だからこそ力になりたい――けれどそんな恥ずかしいこと、口が避けても言えない。
「――心配だったので……御堂さん、いつも強がって無茶ばかりするから……それに怪我させたのは私だし……それから……」
わたわたと弁解を始めたのを見て、御堂さんはクスリと噴き出すように笑って眉を下げた。
「……素直に、俺に会いたかったとは言ってくれないの?」
心の内を見透すような目をされて、かぁっと頬が熱くなる。
私の本音、バレてる?