Melty Smile~あなたなんか好きにならない~
「な、なにがおかしいんですか!?」
「ううん。華穂ちゃんて、本当にいい子だなあと思って」
満足そうな顔で紙切れに軽く口づけする。
「断ることも出来ただろうに。本当は嫌だったんじゃないの? 俺に番号知られるの」
「でも、仕事ですから」
「……だめだよ華穂ちゃん。仕事なんて理由で、その気のない相手に、軽々しく連絡先教えちゃ。脈ありだって勘違いしちゃうかもしれないよ?」
不敵な表情で覗き込まれて、またしてもドキリと心臓が跳ね上がった。
その表情があまりに秀麗で、息苦しくなってしまう。
……ダメだよ、この人は私に興味があるわけじゃない。
こうやって女性に優しくするのが癖なんだって、田所部長も言ってたじゃないか。
お願いだから、もうそんな顔を私に向けないでほしい。間違って好きになったりしたら……すごく困る。
そんな彼が、不意に私の連絡先を眺めながら瞳を細めた。
「ね。俺、気づいちゃったんだけど」
「え?」
御堂さんが手帳の切れ端を私の方に向けて、電話番号とメールアドレスが見えるように掲げる。
「このメールアドレスの数字って、もしかして華穂ちゃんの誕生日?」
「……あ」
メールアドレスのアットマークの前『sato-kaho.0417』。そう。誕生日の0417。そして今日こそ4月17日、その日だ。
凍りつく私。今日が誕生日だってこと、彼にバレてしまった。
「ううん。華穂ちゃんて、本当にいい子だなあと思って」
満足そうな顔で紙切れに軽く口づけする。
「断ることも出来ただろうに。本当は嫌だったんじゃないの? 俺に番号知られるの」
「でも、仕事ですから」
「……だめだよ華穂ちゃん。仕事なんて理由で、その気のない相手に、軽々しく連絡先教えちゃ。脈ありだって勘違いしちゃうかもしれないよ?」
不敵な表情で覗き込まれて、またしてもドキリと心臓が跳ね上がった。
その表情があまりに秀麗で、息苦しくなってしまう。
……ダメだよ、この人は私に興味があるわけじゃない。
こうやって女性に優しくするのが癖なんだって、田所部長も言ってたじゃないか。
お願いだから、もうそんな顔を私に向けないでほしい。間違って好きになったりしたら……すごく困る。
そんな彼が、不意に私の連絡先を眺めながら瞳を細めた。
「ね。俺、気づいちゃったんだけど」
「え?」
御堂さんが手帳の切れ端を私の方に向けて、電話番号とメールアドレスが見えるように掲げる。
「このメールアドレスの数字って、もしかして華穂ちゃんの誕生日?」
「……あ」
メールアドレスのアットマークの前『sato-kaho.0417』。そう。誕生日の0417。そして今日こそ4月17日、その日だ。
凍りつく私。今日が誕生日だってこと、彼にバレてしまった。