さくらが散る日には


いきなり飛び起きたからか、私を起こしてくれた人は目を丸くしていた。

しかしそれも一瞬のことで、その人は少しはにかみながら私の質問に答えてくれた。

「9時半だよー」


(はっ!?くっ、9時半⁉︎)



今度は私が目を丸くする番らしい…


「どうしよ…学校閉まっちゃってるよね…」


「閉まっちゃってるねー」


独り言のつもりだった言葉にきちんと返してくれたことがちょっぴり嬉しい。



あっ…そんなことより!


「あの…すみません。ここってどこでしょうか…」



遠慮がちに訊いてみた。



「さぁ、どこだろうね?俺にもわからない。」



はい⁉︎


(なんだこの人…意味がわからない!)






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