さくらが散る日には

何時間経っただろうか…いや、実際はそんなに経っていない。

せいぜい数十秒ほどだ。

でも今の私にはそれほど時が経つのを長く感じた。

「……てもいいけど。」




えっ?

思わず目を開ける。

そこには顔を赤らめながらそっぽを向くその人がいた。


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