ナミダ列車
耳元で甘く囁かれる度に肩が震えた。ああ、涙が止まらない。
もっと一緒にいたい。できるなら、片時も離れたくないと、ヨータが困ってしまうような我儘を言ってしまいそうになる。
瞳を揺らして彼を見つめる。ヨータも私を見つめていた。頬を撫でる指。顔が自然と近づくと、あ…まただと思った。
「最後にもう一回。これでほんとに、頑張れる」
程なくして唇が触れ合う。告白の返事もまだなのに、いろいろと順序がバラバラだ。でも今はそれでよかった。
唇の味。温度。それを全部頭に焼き付けるように──。
3年分の想いをこめて。ただ単純に、あなたを感じていたかった。