ナミダ列車
そうこうしているうちに私の手の上には革のカバーがはめられている、レトロ調の手帳が広げられていた。
キラキラキラキラ…、線路沿いに並ぶ建物の境目から暖かな日差しが降りてくる。
残念ながら小説のたぐいは持ってきていなかったらしい。
だからここは代打だ。
日記を読み返すことした。
というのにも、私には手帳に1日の振り返りを書くという習慣がある。今時なかなかそんなことをしている人はいないだろうけど、案外これが大事。
「1ヶ月前はなにしてた?」なんて聞かれて鮮明に覚えている人間はいないと思うし、でもなんだかそんなって勿体無いじゃない。
今後の目標を立てるためにも、自分を振り返ることを怠っちゃいけない。前があるから後に繋がる。
今日はこんなことをしたから、次の日はもっとチャレンジしてみようって…そうだ、日々をなんとなく過ごしていてはいけないね。
"旅"をしているいい機会だし振り返ろうかな。
私は4月のページを開いた。