さよならの1番遠いところ
言い争いしつつも、気があうところがあり、私と亜貴はすっかり仲良しになっていた。
''男と女'' なんて気にしていたのも初めだけで、1ヶ月も一緒の部屋にいたせいか、ずっと前からの親友のようにさえ感じる。
亜貴は周りから頼りにされるくらい真面目で、勉強もそこそこ上位にいる
私も何度か勉強を見てもらったことがあるけど、先生に教えてもらうより断然わかりやすい。
『亜貴が同じ中学なら宿題写させてもらうのになぁ』
「バーカ。同じ中学でも、絶対写させてやんねーよ!」
『バカっていう方がバカなんですよ』
帰る家は同じだけど、私と亜貴は別々の学校に通っている。
私は施設に預けられたことをきっかけに施設から一番近い学校に転校したけど、亜貴は後一年だけだからとそのまま通うことを選んだって聞いた。