桜色の涙


◇◆◇



「はぁ……」


本日、新学期になって2日目。星那ちゃんとのこともみんなに広まり、照れながらも恥ずかしい日々を送っている。


でも最近俺には悩みがあるんだ。



「星那ったら相変わらずモテるんだから」


「そんなことないよ?」


それは星那ちゃんがモテすぎること。彼女は可愛いし性格もいいからモテる。


……うん、学年で1番と言っても過言ではないくらいモテる。



「迅、元気だせよ」


そんなこと言われても無理だよ。だって俺の彼女なのに。


星那ちゃんのことは誰にも渡したくない。絶対に手放したくない。



実は、始業式の日も星那ちゃんは呼び出されていたらしい。


橋本さんと一緒に来ていたところを他のクラスの男子に呼ばれたそう。


帰りにそれを聞いたとき、だからふたりの教室に入ってきた時間が違ったんだ、と納得もしたけど。


やっぱり不安や嫉妬の感情の方が大きかった。
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