桜色の涙
「広瀬くん、どうしましょうか?」
「うーん……」
そして放課後。今日は4人で出かける予定だったんだ。
でも、渚は橋本さんとのデートが入り、矢代さんは急用ができたらしく、今は俺と小谷さんのふたりだけで校内を歩いている。
「せっかくだからふたりだけど出かける?」
楽しい気持ちを無駄にしたらもったいないし、小谷さんとゆっくり話してみたいし。
「えっ、いいんですか?」
「うん、どこに行く?」
女の子だったら可愛いお店が好きなのかな?それとも甘い物のお店とか?
「私、行きたいところがあるんですけどついてきてくれますか?」
小谷さんはニコリと笑う。それに頷いて一緒に向かうことにした。