桜色の涙

星那とは別れてからメールはしていなかった。メールで気持ちを伝えるのもいいけど俺は面と向かって言いたかったから。


久しぶりに届いたメールを不思議に思いながらも、浮かれながらロビーへ向かった。


でも、そこで俺を待っていたのは幸せな現実ではなかった。



「悠大」


「……星那」


そう、そこには星那と……江崎くんが一緒にいた。


ねぇ、そんなの聞いていないよ。俺を呼び出したんじゃなかったの?頭が追いついていかないよ。


どういうこと?どうして江崎くんと一緒にいるの?



そして俺は1番見たくないものを目にすることになる。


星那と江崎くんがだんだん近づいて、その唇の距離はついに0になった。
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