桜色の涙
『俺、星那といるときが1番楽しい』
『俺と付き合ってください』
『ははっ、大好きだよ』
幼馴染みで小さい頃から一緒だった私達。中学2年生のときに付き合って、バカみたいかもしれないけど永遠を信じていた。
「……もう、いくら悠大でも冗談はやめてよ」
「……はは、ごめんって」
笑みをつくってあしらっても心は晴れない。
「私達は “ 幼馴染み ” でしょ?」
“ 幼馴染み ” という関係が昔は嫌だった。関係を壊したくなくて縛られて、気持ちを伝えられなかった。
でも今は自分で告げたその言葉を不思議と辛くは感じなかった。
でも、悠大は本気で言っていることがわかってなんとも言えない気持ちになった。